日本ハム清宮幸太郎内野手(22)が26日、札幌市内で球団と契約更改交渉に臨み、4年目で初の減額提示でサインした。

初の大幅ダウンにも、清宮は吹っ切れたような笑顔をみせた。開幕前より精悍(せいかん)になった顔つき同様、発言も切れ味抜群。「もっと下がると思ってたんで…。真摯(しんし)に受け止めなきゃ」と姿勢を正した上で「そんなにもらえるんだと思った」と驚き、「目標が小さくてもつまらない。現状からはほど遠いですけど、ホームラン30本」と来季へ明確な数字を掲げた。さらには、11月の秋季キャンプで新庄監督から飛んだ減量指令に「ちょうど(体を)絞っていこうと思っていたので、後押ししていただいた」と肉体改造に取り組んでいることを明かした。

この明るさも「心をつかまれている」という新庄BIGBOSS効果か-。あえて増量して臨んだ今季は、4年目で初めて1軍出場なし。球団からは「成長のためにあげた1年のようなもの」と言われ「変わらなきゃいけない」と、気を引き締める。開幕前に人生最重量の108キロだった体重は、現在98キロほど。目標は中学3年以来となる90キロ台前半で、理想の体には1年目の細川(174センチ、75キロ)の名を挙げた。「球団マネジャーからは『今は“太川”だから』と言われている。まずは“中川”くらいで(笑い)」。糖質を控えるなど食生活の改善に加えて、秋季キャンプ中から後輩の吉田と毎日、時速6キロの散歩を敢行。朝に弱い吉田に手を焼きながらも「10分で1キロ進む。必死に歩いてます」と継続予定だ。

大減量で体形が変わっても「(服は)乾燥機で縮むので」と笑い飛ばす。新監督を迎え、体制が一新する来季。「(前監督の)栗山さんにお世話になりっぱなしで、全く恩を返せなかった。恩を返すためにも来年が勝負。(活躍して)『あの1年があったから』と思えるようにしなきゃいけない」。来年2月1日の春季キャンプへ向け、生まれ変わる。【中島宙恵】

◆日本ハム清宮の減量への道 人生最重量の108キロで今季開幕を迎えたが、シーズン途中に「思い描いていたのとは違った」と方針転換。減量への迷いを捨てきれず迎えた11月の秋季キャンプで、新庄監督から「ちょっと、デブじゃね? ちょっと、やせない?」と提案を受けた。「打球が飛ばなくなるのが怖い」と不安に思う清宮に、同監督は「今もそんなに飛んでないよ」。同キャンプ前に比べ、現在は5、6キロ減。トータルで開幕前に比べ10キロの減量に成功している。