ホンダ熊本(大津町)が東邦ガス(名古屋市)に競り勝ち、18年ぶりの4強入りを果たした。

ホンダ熊本は4回、3番稲垣翔太内野手(28=明豊)の左越えソロ本塁打で先制すると、古寺宏輝内野手(23=関東学院大)も続き、右越えソロ本塁打。2者連続アーチで2点を奪った。5回には1点を失ったが、6人の投手で小刻みに継投し、粘る東邦ガスを振り切った。

稲垣は、愛娘のバースデー弾を高らかと打ち上げた。この日は、長女・凛香さんの2歳の誕生日。試合前には「パパ頑張って。ホームランを打って」と熊本から電話で激励を受け、打席に向かった。2打席目の4回、2ストライクに追い込まれると外角高めの直球をミート。逆方向の打球は、低い弾道でレフトスタンドに突き刺さった。今大会2本目のアーチに「今日は娘の誕生日。特別な感情。(チームの勝利と)ダブルでうれしいです」と感情を高ぶらせた。

次戦は、決勝進出を懸けてセガサミー(東京都)と対戦する。「今日勝ったら、娘が応援に来てくれるかもしれないと言っていたので、張り切っちゃいました。優勝まで打線が活躍していきたいと思います」。東京ドームに、パパの笑顔が弾けた。