阪神は9日、今季限りでソフトバンクを退団した渡辺雄大投手(30)と育成選手契約を結んだと発表した。背番号は「128」。

兵庫・西宮市内の球団施設で入団会見に臨んだ変則サイド左腕は「率直にうれしい気持ちと30を過ぎる年になって、またこうやって野球を本気で勝負させていただける場をいただけてとてもうれしい」と現役続行のチャンスをもらい、笑顔で感謝した。

渡辺は青学大からBCリーグ新潟を経て17年育成6位でソフトバンクに入団。20年に支配下登録となり、今季は6試合に登板し1ホールドをマークした。2軍では34試合で防御率1・67と安定した数字も残している。1軍通算は9試合登板。「まずは左のサイドスローというところで左バッターをしっかり抑えてアピールしたい。1日も早く支配下登録を勝ち取って1軍のリーグ優勝、日本一になるための1ピースとなれるように頑張りたいと思います」と左殺しで、1日も早い支配下登録を目指す。

新潟の中越高3年だった09年夏は県大会決勝で日本文理に敗れ甲子園には届かなかった。「僕自身、高校時代にあと1歩のところで甲子園出場がならなかったというところで、すごく憧れのマウンドでもありますし。やっぱり応援がすごい阪神ファンのイメージもありますので、その中で投げられるように頑張りたいなと思います」と、来季31歳で甲子園のマウンドの夢をかなえる。【石橋隆雄】