東都大学野球秋季リーグ戦の個人タイトル表彰式が、東京・武蔵野市の亜大キャンパスで行われた。

来年のドラフト候補として注目される駒大・福山優希投手(3年八戸学院光星)は敢闘賞を受賞。「うれしいです。でも、今日のことは今日。また来年に向けて頑張りたい」と、表情を引き締めた。

チームメートも認める受賞だ。周囲にいた駒大のチームメートからは「福山賞! 」と笑顔で祝福され、ようやく笑顔を見せた。今秋は、10試合のすべてに登板。大車輪の活躍で、優勝争いの立役者に。チームにとっては福山が受賞した敢闘賞は「福山のための賞」と表現するに相応しかった。「とにかく勝ちたいという思いしかなかった。僕に限らずチームみんな持ち場がある中での結果。変な感じですね」と謙虚に話した。

オフシーズンに入っても、福山の勝負は続く。12月3日からは大学日本代表の合宿にも参加。紅白戦で登板したが2回を投げ7安打2失点と苦い経験となった。「合宿前は抑えられるかと思っていた。実際に投げたら力がないことがわかりました。秋のリーグ戦が終わってホッとしているところで、くぎを刺された感じ。気を引き締めないといけないと思わせられた。そういう意味ではいい合宿でした」と、ストイックな性格が呼び起こされた。現在は、変化球の精度と球速アップを課題に挙げる。「1日1日が早い。休んでいる時間はない、という感じです」と、日々、野球と向き合っている。

来年はドラフトイヤーになる。「そこは目指したいですが、自分の技術を上げることで、チームが勝ったり、個人的にも次がどうなるかに関わってくる。まずはこの冬、自分の力を少しでも伸ばせるようにしたい」。駒大の鉄腕投手は、まだまだ走り続ける。