巨人菅野智之投手(32)がプロ10年目へ、覚悟を結果と行動で示す。16日、プロ入り後初減俸となる2億円ダウンの年俸6億円で契約を更改した。「ご存じの通り今年は働けなかったので自分の方から『申し訳なかったです』と伝えました」と球団に謝罪した。

メジャー挑戦への思いは胸中にとどめる。今オフ、海外フリーエージェント(FA)権の取得条件を満たしたが、行使せずに残留することを決断。夢へはやる気持ちが己を苦しめた。「諦めているわけじゃないけど、頭にチラつかせながらやるのは本当にしんどい。今年、それを実感した。いったん封印にして、目の前の試合だったりに集中します」と決意した。

今季は4度の離脱もあり自己最少の19試合登板、6勝7敗にとどまり、防御率3・19。エースの働きを見せられなかった。悲願の日本一はまたも果たせなかった。坂本が来季も主将を務めることを受け、心境に変化があった。「まだ僕自身も日本一になっていない。選手会長をやめるつもりだったけど『もう1年頑張ります』と勇人さんに伝えました」。かける思いを行動で示した。

来季で33歳を迎えるが、フル回転でチームを助ける。「中4日、中5日ローテ」へ「監督の野球に応えるのが選手」と覚悟は決まっている。「絶対的エース・菅野智之」の信頼は結果と行動で取り戻す。【小早川宗一郎】