これがレジェンド魂だ! 日米球界のレジェンド、イチロー氏(48=マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクター)が18日、ほっともっと神戸で女子高生と熱戦を演じた。
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友人らと結成した草野球チーム「KOBE CHIBEN」のエースとして、高校女子硬式野球選抜チームとのエキシビションマッチに出場。147球を投げ切り、完封勝利をマーク。途中、足がつる場面もあったが野球への情熱を見せた。
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イチロー氏の野球普及への思いは、アマ全体に向いていた。今年8月、女子の全国大会決勝が甲子園球場で行われたのが示すように、女子野球への注目度が高まっていた。
そんな状況で、全日本女子野球連盟の山田博子代表理事(50)は、イチロー氏の関係者と女子野球界について意見交換をする機会があった。そして、女子野球も含めてアマ全般に関わりたい思いを持っていると知った。「試合はどうですか」と提案され「できるんですか」「では本人に聞いてみます」といったやりとりを経て、イチロー氏が快諾したという。
山田代表理事は「どうやったら野球が普及するのか、アマ全体のことを真剣に考えてくださっている」と感激した。今回の対戦は、同連盟が主催する「女子高校野球選抜強化プログラム2021」の一環として行われた。14日に発表されるまでイチロー氏との対戦を知らなかった選手がほとんどだった。
試合後は質問タイムが設けられ、これまでの男子同様、かなり細部にわたる高いレベルの技術論が授けられた。「男子、女子ではなく『高校球児』への言葉だった」と中島梨紗監督。イチロー氏に「今度はぜひ練習も見てください」とお願いすると「やりたいね」と返されたという。選手も関係者も「貴重な機会」と口をそろえた1日。チャンスはまたありそうだ。