広島栗林が15年山崎康(DeNA)に並び新人最多となる37セーブを挙げた。7月14日中日戦からは20試合連続セーブでシーズンを終了。98年佐々木(横浜)の22試合に次ぎ09年岩瀬(中日)に並び2位タイ、新人では15年山崎康の9試合を大幅に上回る連続セーブ記録をつくった。栗林の登板状況はリード41試合、同点11試合、ビハインド1試合。41試合すべてリードを守り切り、セーブが付く条件では37戦37セーブ。唯一の黒星は同点で登板した6月13日オリックス戦だった。30セーブ以上で失敗0は15年西野(ロッテ)以来で、新人では初めてだ。

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新人記録のデビューから22試合連続無失点など、失点がわずか4試合。被本塁打は最終登板11月1日ヤクルト戦で宮本に打たれた1本しかなく、防御率0・86を記録。防御率0点台で30セーブ以上は15年松井(楽天)以来6人、7度目。栗林の0・86は5番目に良かった。過去に防御率0点台の30セーブ投手は全員セーブ失敗があった。佐々木や藤川(阪神)でもできなかった「30セーブ・防御率0点台・成功率10割」の偉業を、新人栗林がプロ野球史上初めて達成した。

栗林が失点した4試合は東京ドームのDeNA戦と巨人戦、京セラドームのオリックス戦、神宮球場のヤクルト戦。失点はすべて敵地で、27試合登板したマツダスタジアムでは1点も与えなかった。本拠地は86打数8安打の被打率9分3厘で、被安打の内訳は走者なし7本、一塁1本、得点圏0本。走者がいる時は1安打しか許していない。走者が出ても、地元ファンは安心して見ていられた。【伊藤友一】