中日の柳裕也投手(27)が21日、名古屋市内の球団事務所で契約更改交渉を行い、5900万円増の1億円で更改した。プロ5年目で防御率と奪三振のタイトルを初めて獲得。年俸大幅増も勝ち取った右腕はさらなる飛躍を誓った。

「1億です。チームは少し低迷してしまいましたが、自分の数字はしっかり評価していただけたと思います」。大トリで交渉に臨んだタイトルホルダーは大台到達での1発サインを自ら明かした。

ドラフト1位で入団。3年目の19年に自己最多11勝をマークしたものの、20年は6勝止まり。今季年俸も400万円減となった。進化を求める右腕は横浜高の先輩である楽天・涌井の元で自主トレを行った。そこからスタートした21年シーズン。終わってみればリーグ最多の172イニングを投げて11勝。中日投手では11年吉見以来のベストナインに選出されるなど、堂々たる1年となった。

大台に到達したが、目指すところはもっと先にある。「しょせん1年やっただけだと本当に思っている。来年への不安もこれまでより大きいが、まだまだ上を目指したい。もう1回、真っすぐを磨きたい」。年明けには故郷・宮崎で清水ら後輩と自主トレを行い、新たなシーズンをスタートさせる。(金額は推定)