BIGBOSSのユニーク提案に応戦する!? 阪神矢野燿大監督(53)が25日、MBSテレビの情報番組「せやねん!」の出演前に取材に応じ、2月8日に練習試合で対戦する日本ハム新庄剛志監督について言及した。

ファン投票スタメンなどをぶち上げている敵将が、何かしらを仕掛けてきた場合、「やれる範囲では一緒にやりたい」と前向きな姿勢を示した。来春キャンプで行う初の対外試合がますます見逃せない一戦となるかもしれない。

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矢野監督は次々と仰天プランを発表する新庄監督に対し、「根本にはファンの人に喜んでもらいたい部分があってのこと。根本の新庄監督の考え方には賛同というか、ずっと同じ思いでやってきている。やれる範囲は一緒にやりたい」と理解を示した。新庄監督はこれまでにオープン戦で投手上沢の「1日監督」や公式戦でファン投票によるオーダーで戦うなどのアイデアを披露。矢野監督も「オープン戦とか練習試合だからできるというところも、もちろんある」と“応戦”は可能だと考えている。

阪神にとって来年初の対外試合となるのが、2月8日に行う日本ハムとの練習試合(宜野座)。仮にファン選抜スタメンなどを提案された場合、矢野監督は「プラスアルファで、チームの競争とか、チームのためにという部分があれば」と前向きに受け止めるつもりでいる。ただ、その前から紅白戦は始まり、定位置争い、開幕1軍へ向けて選手をふるいにかけている。そのプロセス上の一戦だけに「やろうと思う気持ちはあるけれど、何でもかんでもできないから。新庄監督も真剣な中に楽しませるということだけとは思っていないと思うんで」とも述べ、オファーの内容を見た上での判断となりそうだ。

来春は2年ぶりの有観客キャンプながら、人数を制限してサイン会などは行われない。ファンと触れ合えない状況を踏まえ、矢野監督は特別ユニホームを着る1日主将の継続や新企画を考えている。球団もキャンプ地に行けないファンのために動画配信サービスの充実などを検討しており、新庄監督との対決は全国の虎ファン注目の一戦となる。

“応戦”はファンを喜ばすだけでなく、シーズンへ向けたチームづくりへプラスになることが条件。それでもファン選抜で「1番佐藤輝」やドラフト4位の智弁学園・前川右京外野手(3年)のスタメン抜てきなど、新しい発見もあるかもしれない。【石橋隆雄】