今年もオリ情報はお任せあれ。オリックス安達了一内野手(34)が14日、兵庫・淡路島での自主トレを公開した。昨年、二塁転向で優勝に導いた功労者は順調な仕上がりを示す一方、チームのさらなる人気アップのため「陰の広報担当」としてもグレードアップすることを誓った。

テレビ朝日系「アメトーーク!」で13日深夜に「オリックス・バファローズ芸人」の回が放送された。昨年の優勝により、宮城、宗、紅林ら個性的で実力も兼ね備えた若手が知名度を上げているタイミングで、最高の後押しになった。「うれしいですよ。本当にありがたい。阪神に負けないように、何回もやってほしいです」と野手最年長のアニキ分は喜んだ。

アメトーークに出演したオリ党のピン芸人たむけんは、朝日放送の関西ローカル番組「おはよう朝日です」でオリックス情報を発信中。ファン必見の同コーナーで紹介される小ネタは、親交の深い安達が提供したものが多いという。「だいたい(放送前の)月曜にLINEをくれるんです。『この選手のネタない?』って」と内幕を明かした。

関西のメディア露出は阪神がダントツ。長年、辛酸をなめてきたオリックスとしては、26年ぶりの優勝が阪神に対抗する大チャンスになる。メディア露出が増えていることについて安達は「違いますね。みんな見ますから」と選手のモチベーションになっていると断言した。

陰の広報担当として、今年は活動量を増やす予定だという。「もっと今年は取り入れていきたい。若手としっかりコミュニケーションを取って。僕はあまり分かっていない方なので…。ファームの子とかはあまり話せないですしね。向こうも話しかけては来ないですから」と若手との交流にも意欲的だ。

もちろん「表」の活躍も欠かせない。昨年は遊撃から二塁にコンバートして、レギュラーとして3年ぶりに100試合に出場。難病指定の「潰瘍性大腸炎」に配慮して全試合出場は難しいが、今季の目標には「試合数を上げる」と堂々と掲げた。太田らレギュラー奪取をうかがう若手に対抗心を燃やしながらも、一塁ミットも用意して備えるなど、チームへの献身的な姿勢は深まるばかりだ。

35歳シーズンにもかかわらず、今季から複数年契約を結び直した安達。オリックス連覇のために、陰ひなたに動き回る。【柏原誠】