阪神平田勝男2軍監督(62)が、漫画家の水島新司氏を悼んだ。

鳴尾浜での自主トレを視察後、「寂しいね。あの漫画を見て野球をやりたくなった選手は多いと思うよ。高校野球、プロ野球、あぶさんなんてね。個性豊かな選手を描いてくれて野球界を盛り上げてくれた功労者」と寂しそうだった。

59年生まれの62歳。ドカベンは少年時代に連載された。「(若い子は)知らんかな。読んでほしいよね。殿馬くんの秘打なんて、オレらもまねしたし。技術的なこともね」と自身のバイブル的な存在だった。

97年から指導者となり、「今でも、悪球打ちの選手に『お前、岩鬼』とか言うくらいだしね」と、水島キャラを例えに使う。「中西(清起氏)なんて、球道くんだもん。夢のある話だよ」。水島氏の作品「球道くん」の主人公、中西球道投手にちなんで、中西氏は高知商時代から球道くんと呼ばれた。球界に影響力を与えた水島氏のすごさを改めて感じていた。