外野手争い参戦だ!! 広島中村奨成捕手(22)が春季キャンプで外野に本格挑戦している。

捕手として投内連係やノックを受けるだけでなく、今キャンプでは外野でのノックや特守も増えた。3日までの第1クールで唯一、外野守備の重点練習が入っていなかった2日は捕手の重点練習後に河田ヘッドコーチに外野特守を志願。二刀流の日々に「昨年何試合か出させてもらって、もっと試合に出たいなという思いになったので、今年はポジションにこだわらず、出られるところでしっかり頑張ります」と意欲的に取り組んでいる。

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正捕手には会沢がおり、2番手以降も上半身のコンディション不良で出遅れている坂倉や昨年台頭した石原、さらに2軍スタートの磯村と、捕手争いは厳しい。昨季先発マスク3試合の中村奨には、まだ克服しなければいけない課題が多く残る。

ただ、打撃センスと走力は評価が高い。東出野手総合コーチも「(捕手)4番手だったらベンチに入れないのは本人も分かっているはず。外野とこっち(打撃)で勝負しないと。一番の魅力は数少ない右打ちだし、走塁センスもある」と期待する。

米大リーグ移籍が決定的な鈴木が抜け、西川や野間はまだ1軍キャンプに合流できていない。捕手登録ながらも、レギュラーが固定されていない外野の一角を貪欲に狙う。「(気持ちは)現状8対2で外野にある。打たないとお話にならない。1軍の投手に振り負けないように。そういうスイングをできるように。実戦1発目からいいものを出せるようにしたいので、そこを目指して頑張ります」。守備二刀流の軸足を捕手ではなく、外野に置き、レギュラー取りへ突き進んでいく。【前原淳】