東京6大学野球の早大にアスリート選抜入試で合格した仙台育英(宮城)・伊藤樹投手、高崎健康福祉大高崎(群馬)・小沢周平内野手、浦和学院(埼玉)・吉田瑞樹捕手の3人が5日、西東京市内のグラウンドで行われた練習に合流した。練習後、オンライン取材で初日の心境を明かした。

ミーティングで3人は自己紹介を行ってから、練習に入った。キャッチボールなどで調整した最速149キロ右腕の伊藤は「高校とは違ったメニューで、すごく新鮮だった。(今後)さまざまな知識を得られていくのかなと思う。1つ1つ段階を踏んで、やっていきたいです」と話した。

初めての東京での生活で、「田舎から出てきたので、人の多さや、電車で言えば1時間に1本だったりしたので、東京は何本も電車がくる」と笑顔で明かした。戸惑いもあるが「すごくいい経験です」と話した。

早大を志すきっかけとなった存在の小宮山悟監督(56)からは「練習していく中でケガはつきものだけど、極力しないことが投げ続けられる武器になる」という言葉をもらったという。「タイトルは、防御率と最多勝にこだわってやっていきたいです」と目標を掲げた。

高校通算52本塁打の小沢は、20年11月、東京6大学の早慶戦で早大・蛭間が逆転2ランを放ち、泣きながらダイヤモンドを1周する姿をインターネット中継で見て早大進学を誓った。「蛭間さんに感動して、このユニホームを着て、人を感動させるようなプレーをしたいと思ったので志望しました。自分もそうなれたらいいなという目標を持てましたし、ここでプレーをしたいと思えた瞬間でした」と振り返った。

打撃フォームを変えて大学野球に備えてきた。守備では、この日は二塁手のポジションに入ってノックを受けた。「まず守備で人工芝で1発目にひっかかって転んでしまった。先輩はスムーズにできていたので、経験の力を感じました。守れて打てて走れる、3拍子そろった選手になりたいです」と意気込んだ。

浦和学院に入学する時に掲げた「甲子園出場と早大進学」をかなえた吉田は、次の目標に「早大で全国制覇すること」を掲げた。

子どもの頃から「早大のユニホームがかっこいいなという印象だったのと、神宮で応援している雰囲気も魅力的だった」と憧れていたチームに加入した。浦和学院の先輩でもある蛭間からは「一緒に頑張ろう」と激励を受けたという。スポーツ科学部に入ることもあり「体のくわしい仕組みや、知識も取り入れて野球にいかしていきたいです」と意気込んでいた。