阪神佐藤輝明内野手(22)が「4番右翼」でスタメン出場し、今季甲子園初得点を生み出した。初回2死三塁で、右腕則本から先制の右前適時打。3月初戦、今年初の甲子園での試合で、入場した8024人のファンを喜ばせる一打を放った。

昨季苦戦した内角への速球、外角低めへの変化球のコンビネーションを見事に見切った。初球は内角149キロをピクリともせずボール。2球目の外角ボールゾーンへの、137キロの縦の変化球にもバットは動かなかった。2ボールから3球目は、内角の厳しいゾーンに149キロのストライク。4球目は足元に151キロが来たがこれも見逃し、3ボール1ストライクとした。

打者有利なカウントを作り、最後は真ん中付近に浮いてきた139キロフォークをコンタクト。この日初めてのスイングでバットを折りながらも一、二塁間を破った。昨年11勝を挙げ、通算2桁勝利7度の実績ある右腕から、2年目の成長を示す一打だった。

7回裏先頭の第3打席では、3番手右腕高田孝の内角145キロ速球を捉え、打球は弾丸ライナーで右翼フェンス上部を直撃。右翼手小郷が打球処理にもたつく間に三塁まで陥れた(記録は二塁打と小郷の失策)。タイムリーあり長打あり。4番として存在感を示した。