阪神大山悠輔内野手(27)はオープン戦初安打からのマルチ快音で首脳陣をひと安心させた。「5番三塁」で先発。オープン戦17打数無安打で迎えた6回2死での3打席目、2ボール2ストライクから右腕吉川の低めカーブをライナーで左前に運んだ。

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さらに8回2死一塁、フルカウントではルーキー右腕西垣の低め変化球に食らいついた。バットを折りながら先っぽで再び左前に持っていき、一、三塁に好機を広げた。状態を落としていた主砲の2安打に、矢野燿大監督(53)も安堵(あんど)の表情。「もちろん結果がきっかけになる。悠輔の中で何か変化があったのかもしれないという感じがもちろんある」と表現した。

2月下旬から3月上旬にかけてはHランプから遠ざかり、指揮官からも「いいタイミングのスイングが少ない」と心配されていた。ただ、ピークの照準はもちろん開幕戦だ。矢野監督は「追い込まれてうまく打ったというのはもちろんある」とした上で「早いカウントで仕留めるということも、もうちょっと上がってこないと」とも指摘。残り3週間弱、再び状態を上げていく。【佐井陽介】