中日は敗戦の中で立浪門下生が気を吐いた。「2番右翼」で開幕初スタメンの3年目、岡林勇希外野手(20)が5打数3安打の猛打賞。0-1の3回2死一、三塁、巨人菅野の内角カットボールを引っ張って右前へ適時打を放った。

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「立浪監督からチャンスの時こそ、ボールを長く見て、逆方向も意識しろと言われていた。その意識でいい結果になってくれたので良かった」

歴代8位の通算2480安打を打った指揮官の金言を実践した。20日にロッテとのオープン戦の走塁で右手指を負傷。出場が危ぶまれたが、患部をテープで固定、バットのグリップにもテープを巻いてグラウンドに立った。20年のキャンプ臨時コーチ時代から手塩にかけてきた門下生の活躍に、立浪監督は「非常にいい働きをしてくれた。続けてほしい」と評した。

勝利へ指揮官も動いた。1点リードの5回2死での吉川の微妙なタイミングの一塁内野安打に初リクエスト。判定は覆らず、大野雄が逆転の4連打を浴びた。「野球ってそんなもの」と受け入れた。野球殿堂入り監督同士の1戦目に敗れた。悔しさを聞かれ「もちろん。明日の試合は待ってくれない」ときっぱり。東京ドームを離れる際には、初勝利へ気持ちを切り替えていた。【伊東大介】