巨人吉川尚輝内野手が試合後、自ら切り出した。「奇跡!」。1点ビハインドの8回1死一塁、広島中崎のスライダーを思い切り振り抜き、右翼ポール際への逆転の1号2ランを決めた。

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「(前打者の)大城さんがヒットで出てくれたので、僕も何とか後ろにつなぐ気持ちで打席に入りました。最高の結果になって良かったです」。ベンチで仲間に迎えられた時のように、思いっきり目尻を下げた。

攻守で開幕ダッシュをけん引する。チームの課題とする「1番」で全試合スタメンを張り、打率は3割4厘で、再三の好守備でピンチの芽をつむ。「不安もあったけど、思い切ってやることを考えてやってます」と躍動する姿に、原監督も「キャンプから取り組んでいたものが出てくれているのは大きいですね」と目を細めた。吉川のリードオフマン姿が様になってきたのは、奇跡でも何でもない。