阪神2軍が、ウエスタン・リーグのオリックス戦(鳴尾浜)で、メジャー5勝右腕のワゲスパックら4投手の前にノーヒットノーランリレーを食らった。出塁は栄枝の2四死球のみ。平田2軍監督は「(相手がロッテの)佐々木朗希じゃないんだからね…。実力がないだけ。低いレベルだっていうことよ」と嘆いた。

2軍もこの日で8連敗。借金9で最下位に落ちた。8日時点では借金1だったが、マルテ、北條、前川ら故障者も多く、12日には1軍で江越が新型コロナ感染して、植田が緊急昇格。翌日13日の同中日戦では、ベンチ入り野手9人となり、捕手登録の5人がフル出場するなど異常事態。14日からはチーム編成が困難になり4試合が中止となった。

原口、陽川と少しずつメンバーは戻ってきたが、ベストにはほど遠い。この日も本来捕手の片山が三塁を守り、7回にゴロを捕れず適時失策。先発西純がプロ初完投したがこの1失点で敗れた。試合後に野手は急きょ、打ち込みを行った。

昨年はファーム新記録の18連勝を飾るなど3年ぶりにウエスタン・リーグを制覇し、日本一にも輝いた。そのチームが今、泥沼にいる。同リーグでのノーヒットノーランは、11年に阪神が4人継投で広島相手に達成して以来11年ぶりの珍事。阪神では88年、阪急の伊藤敦規から単独で食らった例がある。最下位に沈む1軍はこの日連敗を4で止めたが、平田阪神も苦しい戦いが続く。【石橋隆雄】

▽阪神西純(2軍でプロ初完投も1失点で負け投手)「こういう感じでいったら球数も少なく、長いイニングを投げられる。継続してやっていきたい」