5月未勝利のまま、オリックスの黄金週間が終わろうとしている。粘投の先発・山崎福を援護できず、監督代行時代も含めて中嶋オリックス初の6連敗。借金も今季最多の5に増え、首位・楽天とのゲーム差は10・5に開いた。中嶋監督は「追いつくことももちろんなんですけどね、ひっくり返すということができたら、もうちょっといいのかなと思うんですけどね」と、勢いを欠いた攻撃陣に唇をかんだ。

昨年は、前後期制だった73~82年を除く50年以降では球団史上最大となる首位と6ゲーム差をはね返し、リーグ制覇。今季はとっくに、そのデッドラインを越えている。63年西鉄が14・5ゲーム差を逆転して優勝したパ・リーグ記録があるが、27試合連続4得点以下の攻撃力では、そんな爆発力も見えてこない。

「フクムネマサスギ」とファンに親しまれた福田、宗、吉田正、杉本の1~4番が機能した昨季と違い、コロナ禍などに苦しむ今季は経験の浅い若手も先発メンバーに組み込んでの試行錯誤している。「確かに若いメンバーかもしれないですけど、これを乗り越えないといけないですし、それに期待してますし」と監督の我慢も続く。とにかくまず、5月1勝。「明日、全力で行くしかないです」と声を張った中嶋監督。次戦こそ、全員で勝つ。【堀まどか】

○…山崎福は6回8安打3失点と粘るも、開幕4連敗となった。イニングの先頭を4度出しうち3度で失点。中でも悔いたのは2回で、島内を歩かせて鈴木大に先制犠飛を浴びた。「四球で先頭を許してしまったところは反省しなければいけません」。今季は登板6試合全てで5回以上を投げ防御率3.43と試合は作っており、中嶋監督は「よく粘って投げてくれたと思う」とねぎらった。

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