日大国際関係が、静岡大の胴上げを阻止した。6-5で9回サヨナラ勝ち。勝てば優勝を決める相手を退け、昨春以来の優勝へ望みをつないだ。

7回まで3-5の劣勢だったが、終盤の2回で試合をひっくり返した。8回1死一塁で7番・伊部直彦内野手(3年)が、2戦連発となる値千金の2点本塁打を放ち、同点。9回には、2本の単打と死球で2死満塁とし、サヨナラの好機。8回から守備についた青島佳大朗捕手(2年=富士市立高出)は、中越え適時打を放ち、ベンチ前でナインの歓喜の輪ができた。

伊部は「手応え十分でした。うれしいです」と笑顔。青島は「気持ちを強く持ち、冷静に打席に立てた。野球人生14年で、サヨナラ打は初めて」と目を丸くした。14日からの最終週に聖隷クリストファー大に連勝すれば、優勝の可能性が残る。松崎裕幸監督(52)は「残り2試合も勝ち切ります」と力を込めた。【山口昌久】

◆3チームに優勝の可能性 静岡大は最終週の常葉大静岡2連戦で1勝すれば、優勝が決まる。静岡大が2敗し、2位東海大静岡が14日の静岡産大戦に勝ち、3位日大国際関係が聖隷クリストファー大に2連勝すると、3チームが10勝4敗で並び、プレーオフになる。

■静岡大、切り替える

静岡大は9回にサヨナラ負けを喫し、チーム初の2季連続優勝を決めることはできなかった。永井結登(ゆうと)主将は「負けたが、チームとして全力で戦えた。次の試合で決めます」と前を向いた。相手の12安打を上回る14安打を放ったが、高山慎弘監督(41)は「打線のつながりがほしかった。選手と一緒に気持ちを切り替えます」と語った。14日からの常葉大静岡との2連戦で、8年ぶり4度目の春優勝を目指す。