連夜の熱盛弾からの特盛打だ。「日本生命セ・パ交流戦」のオリックス戦で、巨人岡本和真内野手(25)が14号3ランを含む2安打で、5打点を独り占めした。2点を追う1回に相手先発のワゲスパックから2戦連発弾。同点の8回には中前への2点適時打で勝負を決めた。チームは、交流戦開幕カードで昨季パ・リーグ覇者のオリックスに連勝発進。プロ通算150号に王手をかけた主砲が打棒を誇示した。

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主砲が大好物をペロリと平らげた。岡本和が塁上を一掃した。2点を追う1回1死二、三塁。オリックスの先発ワゲスパックの150キロ直球にツートンカラーのバットを添えた。悠々と左翼席への14号3ランで走者の丸とウォーカーを本塁に迎え入れた。プロ通算150号に王手をかける連夜の1発に「何とか前へ飛ばそうと思ってた。ホームランになって良かった」。初回に奪われかけた主導権を引き戻した。

同点の8回にも潮目を読み切った。1死二、三塁の絶好機で打席に入った。2ナッシングからフルカウントに整え、ビドルの150キロ直球を中前へはじき返した。走者一掃の決勝2点適時打。直前の7回、無死一塁から犠打を試みた中山の打球が小フライになって併殺になった。「ここで打たないといけないなと思って。絶対に打ってやろうと」。漂いかけた重苦しい空気を一打で振り払った。

4番としての138本塁打を放ち、松井秀喜と並び歴代6位に浮上した。「すごい名前ばかりで、記録としては本数は並んでますけど、選手の質としてはまだまだだと思う。少しでも追いつけるようにやっていきたい」と先人たちの大きな背中を追う。

前へと進む活力は、大好物の本塁打と打点が生み出す。リーグトップタイの14本塁打に、打点も一挙5打点で同2位の39まで積み上げた。2年連続の2冠王が、当たり前のようにチームの全打点を独り占めした。連夜の1発に殊勲打も決めて、今夜は特盛!【為田聡史】

▽巨人原監督(岡本和について)「もう見事にね、全打点をあげたわけですから。2ストライク後にああいった形でバッティングができるというのは、兆候としては素晴らしいと思いますね。いいと思います」

◆熱盛ステッカー 岡本和が交流戦が始まった24日オリックス戦からヘルメットのつばの裏に貼り付けた。テレビ朝日系「報道ステーション」内のプロ野球ニュースでその日、熱く盛り上がったシーンを「きょうの熱盛」というコーナー名で放送していたことが始まり。

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