気迫で止めた! 楽天則本昂大投手(31)が8回5安打無失点で今季3勝目、プロ99勝目を挙げた。前回22日オリックス戦は6回6失点と打ち込まれた。中6日で、投球の出力を見直し、セパ首位対決に挑んだ。

試合前のブルペンでは直球の力はあったが、球が荒れていた。「コーナーを狙うよりは大ざっぱにしっかり腕を振った方がいい」。1番塩見には初球から2球続けて152キロ、カウント2-2から低めのフォークで空振り三振。いきなりエンジン全開で投げ込んだ。前回登板で感じた出力不足を修正するため、遠投を繰り返し、フォームの体重移動を見直した。

力強い直球が戻れば、変化球も生きる。8回は1死一、二塁のピンチを招き、打席には山田が入った。初球、甘く入ったチェンジアップを捉えられ、左翼ポール際に特大ファウルを打たれた。それでも「今日右バッターに初めてチェンジアップ投げた。フォークより遅いので引っ張りすぎるだろう」と冷静だった。カウント2-2からフォークで三塁併殺打に封じ、仕事を果たした。

開幕直後は新型コロナで療養期間も経験。体もようやく仕上がってきた。「自分で制限をかけることなく投げられるようになってきた」。次回も全力投球で、勝利をつかみ取る。【湯本勝大】

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