大逆襲へ緊急補強だ。阪神が元オリックスでマイナー通算215本塁打を誇る右の大砲、アデルリン・ロドリゲス内野手(30=パドレス3A)の獲得に動いていることが10日、分かった。セ・リーグ最下位のチームは頼みの外国人野手が不調で、得点力アップが緊急課題となっている。9日(日本時間10日)、所属先のパドレスがロドリゲスの退団を発表し、獲得への障壁をクリア。今月中旬にも虎のロドリゲスが誕生する可能性が出てきた。

20年のオリックス在籍時は、7月10日の日本ハム戦で逆転サヨナラ3ランを放つなど奮闘。だが7月末に左手首に死球を受けて離脱した影響から、59試合の出場で打率2割1分8厘、6本塁打、25打点にとどまり、契約解除となった。

だが、米球界に戻ると、3Aで昨年の116試合、打率2割9分、26本塁打、94打点に続いて、今季も出場45試合、打率2割7分2厘、12本塁打、46打点の安定した成績をマーク。主軸として活躍していたが、パドレス退団は、移籍を視野に入れた動きと見られる。

今季、阪神の外国人選手は投手5人、野手2人の7人でスタート。現在、マルテが右足コンディション不良で2度目の2軍落ち。ロハスも打率1割7分6厘、3本塁打と野手2人の不振が続く。嶌村球団本部長は開幕前に「(外国人は)8人を念頭に。チーム編成を通年掛けてやらせていただく」と方針を示しており、昨季同様の外国人8人体制で、課題の攻撃力をアップさせる狙いだ。

ロドリゲス獲得となれば支配下選手は69人になり、70人の上限まで1枠となる。今後も7月末までの支配下登録期限を使い、トレードなどの補強策に打って出る可能性は十分にある。まだシーズンは80試合を残す。夏場の大逆襲に向けて、あらゆる手を尽くす。

◆アデルリン・ロドリゲス 1991年11月18日、ドミニカ共和国生まれ。セントロ・エデュカティボ・ロス・パルマレス高を経て、08年にメッツと契約。マリナーズ、オリオールズ、パドレスなどのマイナーを経て20年はオリックスでプレー。21年はタイガース、今季はパドレスのマイナーに所属。マイナー通算1219試合に出場、1253安打、215本塁打、839打点、打率2割7分1厘。190センチ、95キロ。右投げ右打ち。

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