王手弾ヤ!! ヤクルト村上宗隆内野手(22)が、決勝の17号ソロを放ち、4年ぶり2度目となる「日本生命セ・パ交流戦」優勝へ、マジック1とした。同点の4回無死、ソフトバンク千賀の157キロ直球を左翼席へ。17本塁打&47打点は堂々のリーグ2冠。熊本出身の主砲は「九州の空気は今年もおいしいです」と福岡での快音を喜んだ。

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村上らしい逆方向への一発だった。4回無死。「いいピッチャーというのは分かってましたし、そんなに点数も取れないと思っていた。タイミングしっかりとることを意識して打席に入りました」。相手エース千賀に対しカウント3-1からの5球目、内角低め157キロ直球を左翼席へ。4日西武戦(神宮)以来、5試合ぶりの1発に「コンパクトに打つことが出来ました。九州の空気は今年もおいしいです」と喜んだ。

昨季交流戦では同球場3試合で9打数4安打2本塁打3打点の大当たり。「去年も打てたので、今年も打てたらいいなと思ってきたので。打ててよかった」。九州学院(熊本)時代に高校通算52本塁打で注目を浴びた。現在同校3年の弟・慶太さんが、大会前のため家族は訪れなかったが、同校関係者も観戦に訪れた“ご当地”で、チームを勝利に導いた。

昨夏の東京五輪でともに金メダルを獲得した千賀とは初対戦。エース撃ちの決勝弾で巨人岡本和と並ぶリーグトップの17本塁打。内訳は右に5本、中5本、左7本と、中堅から逆方向に12本で、70・6%を占める。文字通り「広角に打てるアーチスト」は打点も47とし、巨人岡本和、DeNA牧に並ぶトップタイに浮上。「(調子の)波はありますけど、ある程度、良くなってきてる部分はあるので、継続していけたらなと思います」とうなずいた。

中心選手として、バットでも言動でもチームを引っ張る。ここまで全試合に4番として先発出場。ベンチでは後輩の20歳長岡や19歳内山壮の活躍を大いに喜び、グラウンドに立てば先輩投手に積極的な声かけ。4勝目を挙げたエース小川も「マウンド上でも常に前向きな言葉をかけてくれるので。いつも背中を押してもらっている」と感謝した。

マジック1とした交流戦の頂点へ、村上は「もちろん毎試合勝ちたいと思って試合に入ってるんで。それの積み重ねです」とキッパリ。堂々と勝って決める決意だ。【鈴木正章】

▽ヤクルト高津監督(村上の決勝弾について)「1スイングで1点とったわけですからケチをつけるところはないです。千賀投手も、ムネも、すごい勝負しているなと思いました」

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