阪神の「新・勝利の方程式」がリードを死守し、4連勝に導いた。まずは11日間のリフレッシュ調整から復帰した「8回の男」湯浅だ。2死一、二塁のピンチを背負ったが、最後は森を外角低めいっぱいの直球で見逃し三振。アウト3つは全て三振で「落ち着いてバッターと勝負できた」。リーグ1位タイに再浮上の17ホールド目をもぎ取った。

音楽と野球観戦を楽しむ「トラフェス」は1日限定で懐メロしばりの登場曲となり、湯浅は嶋大輔の「男の勲章」をしぶくチョイス。聖光学院時代の夏季大会限定の応援歌で「8回からの勝負どころでしか歌わない『魔曲』」と説明。くしくも「番長」ことDeNA三浦監督が現役時代に携帯電話の着メロとして使用した曲で、「初めて知りました」と驚いたが、ゼロ封の力投で“もの”にした。

9回は湯浅同様にリフレッシュ調整に入った岩崎の代役を任されたアルカンタラが、1回無失点で来日初セーブを挙げた。先頭打者を出した後、佐野を二飛、牧、宮崎は連続の見逃し三振で試合を締めた。「いいバトンを受け取ったので、そのまま自分の仕事ができた。チームが勝って最高の気分です」とお立ち台で喜んだ。

矢野監督は休養明けの湯浅について「最初の登板をゼロでいけたというのは、明日以降も落ち着いていけると思う」とうなずいた。抑えを託した助っ人右腕には「順番が変わって最後というのはやっぱり普段と違うんでね。リュウ(梅野)としっかり息を合わせながら、丁寧に投げてくれた」とたたえた。ブルペンの大黒柱が不在でも、安定感は揺るがない。【古財稜明】

▼阪神は交流戦明けの初戦に勝利を収めた。リーグ戦再開初のカードでは、16~19年・21年と5シーズン連続負け越し発進。18日も勝てば7年ぶりの勝ち越しとなる。

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