阪神が連日の主砲離脱にもくじけず、チーム今季12度目の完封勝ちで2位巨人に1・5ゲーム差まで迫った。先発の伊藤将司投手(26)が5月22日巨人戦以来となる今季2度目の完封勝利を飾り、自身5連勝となる6勝目(2敗)を手にした。阪神投手の巨人戦2試合連続完封は85年ゲイル以来、37年ぶり。左投手では69年江夏豊以来、実に53年ぶりの快挙となった。

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◆矢野監督一問一答

-伊藤将が完封勝利

矢野監督 「いや、もうコントロールも球のキレも申し分なかったですし、丁寧にね。リュウ(梅野)も良いリードをしてくれましたし。ちょっと登板間隔も空いたんでね。そういうところで簡単じゃないと思うんですけど、最後まで完封で完璧な投球をしてくれました」

-8、9回も任せる気持ちだった

矢野監督 「そうですね。今の状態であればいけるんじゃないかな、というところでいってもらいました」

-自身5連勝で安定感

矢野監督 「はい! 出だしはちょっと遅れたところがありましたけど、戻ってきてからも本当にずっと長いイニングをしっかり投げてくれている。本当に助かっています」

-伊藤将の良さは

矢野監督 「コントロールはもちろん将司の良いところなんですけど、やっぱり球の力というか、キレというのがそこに伴ってあるんでね。バッターもなかなか崩せないボールの力が今、良い形でピッチングにつながっているんじゃないかなと思います」

-打線は先制攻撃で1回に1点を奪った

矢野監督 「うーん、まああそこは1点じゃなく2点、3点といきたいところだったんで、逆にちょっと嫌なムードだったんですけど。そこを将司がしっかりいってくれました。ちょっと初回はいきたかったですね」

-本塁打で追加点。4回は梅野に4月3日以来の1発が出た

矢野監督 「あそこもダブルプレー(三振ゲッツー)でこのままいくと、という流れのところでの1本でしたし。リュウもちょっと打つ方では自分のバッティングがなかなかできていないところが今シーズンある。そういうところではいいきっかけの1本になってくれればな、と思います」

-後半はロハスにも1発が出た

矢野監督 「そうですね。ロハスにも打ってほしい、打ってほしいと、いつも思いながら使っているんですけど。いいところで、2点でも3点でもというところで貴重なホームランでした」

-2位巨人と1・5差

矢野監督 「2位までは本当に届くところにあるんで、オールスターまでの期間で詰められるところは詰めて、追い越せるところは追い越して。まあ、いろんな状況が考えられますけど、チーム全員で自分たちの野球をやっていきます」

-球宴まで残り3カード9戦。7勝2敗で5割の計算になる

矢野監督 「もちろん星勘定も気持ちのどこかでやってしまうところはありますけど、目の前の試合を全力で戦うというのが僕たちの野球なので、まずは目の前を全力で戦っていきます」

-伊藤将はいつもと比べて三振が多かった

矢野監督 「もちろん、コントロールというのが将司の特徴であるけど、やっぱりさっき言ったように、低め、またコースにその球の力というのが非常に出ていると思う。両サイド、しっかりコーナーを使えているというところが、そういう三振にもつながっている。特に見逃し三振とかを将司は取れるんで。そういうところでは本当に手が出ない、ベストピッチというのがやれている証拠かなと思います」

-安定感がある

矢野監督 「いや、もう、将司ならやってくれるだろうというピッチングをずっと見せてくれている。さっきも言った通り、雨で流れた後の登板はちょっとリズム的にも難しいものはあったと思うけど。そういうところでもこういうピッチングをしてくれるというのはね。もちろん、信頼というのはあるし。うちが巻き返していくというところでは、ピッチャー陣がよく頑張ってくれている。将司もそこに入っていってくれるようなピッチャーになってくれると思う。ここから頑張っていってもらいたいなと思います」

-多少カウントが悪くなっても崩れない

矢野監督 「まあ、そんなにカウントが悪くなるのも少ないピッチャーやと思うし。コントロールっていうのは将司の武器。あとはタイミングを変えられるとか、そういうものが将司の武器なので。剛速球があるわけじゃないけど、ピッチングっていうのはコントロールだったり、タイミングを外すことだったり、リズムだったり、コーナーワークであったり。そういうのがあってのピッチングなんで。将司に関してはコントロールで苦しむっていうのは基本的には少ないと思うんだけど」

-マルテが1日で離脱した中、チーム一丸となっての勝利

矢野監督 「そうやね。今、世の中はコロナも増えている。今日も坂本がね。そういうことになっていくと、どうなるか見えない部分があるんで。ずっとそうなっちゃうけど、全員で乗り切るしかない。その気持ちはみんな持ってくれているので。ある意味、全員に出られるチャンスはあると思う。そういうところは意気に感じながらやっていってもらえたらと思います」

-今日は糸原を一塁起用

矢野監督 「こちらもキャンプからオープン戦でいろいろ準備してきたつもりやったけど、シーズンに入ると、こういう予期せぬことがいろいろ起こるんでね。そういうところでは、昨日の終盤でちょっとファーストをやれたっていうことも、ないよりは良かったと思う。これからもいろんなことが起こりうると思うけど、なるべく準備できる環境を作りながら選手を送り出していくことは必要かなと思います」

-9連戦の最初のカードでリリーフ陣をあまり使わずに済んだ

矢野監督 「やっぱり休めるのは大きいし、リリーフも調子が良いので。行く時は一気に行くというのにもつながると思うので」

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