阪神藤原崇起オーナー(70=阪神電鉄会長)が24日、甲子園で前半戦を総括し「上へ上へです! 私もファンのみなさんと同様に期待しています」と、奇跡の大逆転優勝を期待した。

開幕9連敗の翌日4月4日に報道陣の前で今季は最後まで矢野監督に指揮を執らせることを明言。ブレずに任せ、最大借金16を返済し、勝率5割、2位タイで後半戦へと突入する。

藤原オーナーは「(考えは)変わりません。最後の最後まで矢野さんが信念を持ってやろうとしている。選手たちも当然分かっている。そういうチーム矢野さんをバックアップして最後までやっていきたい」と、今季限りで退任する矢野監督を、最後まで支える。「いろんな施策やって、監督のいろんな考え方で選手を動かしていった」と、岩崎を守護神に配置し、近本を3番で起用するなどし、立て直した手腕を評価した。球団も6月20日には元オリックスでマイナー通算215本の大砲ロドリゲスを獲得。マルテの故障などで打線が苦しむ中、的確な補強をした。肘の手術から回復した才木、島本を支配下契約。一方でチェンとの契約を解除し獲得期限の7月末まで枠を1つ空けるなど、球団も戦力を整えている。

開幕から17試合でわずか1勝と歴史的低迷からスタートした。「本当にみなさんにご心配をおかけしました。そういう中でもたくさんのファンに本当に熱い声援を送っていただいた。本当に感謝しています」と、連日甲子園を満員にする虎党の熱狂的応援があったからこそだと感謝した。

後半戦開幕の29日からは甲子園で首位ヤクルトといきなり3連戦。「1発目がヤクルトさんと。今度は気合が入っていますよ。1戦1戦やっていこうと。期待もしています。上へ上へという気持ちはみんな持っているはず」と、直接たたいてゲーム差を縮めることを望んだ。残り49試合、球団も最大限にバックアップし、劇的なドラマを演出する。【石橋隆雄】

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