日本ハム清宮幸太郎内野手(23)が“4番”の力量を示した。

楽天戦(楽天生命パーク)の3回1死一、二塁で一時逆転となる2点適時三塁打を放った。「昨日、チャンスで打てなかった。何とか1本打ちたい思いは、すごくありました」。前夜は4回の好機で楽天田中将の前に空振り三振。二の舞いを踏まぬよう、初球打ちで右中間を真っ二つに破った。「感触的にも良かったし、飛んだところも良かった。『よっしゃ!』って感じですね」。逆転負けでトーンはダウンしたが、個人的な悔しさをきっちり結果につなげた。

この日は「2番一塁」でスタメン出場したが、試合前には恩師から4番指名を受けていた。出場予定の1日に行われる「U23NPB選抜-大学・社会人選抜」の先発メンバーが発表され、U23NPB選抜の指揮を執る侍ジャパン栗山監督は清宮を4番に据えた。

18年から4年間、厳しく、時には優しく愛情を注がれた。昨季はシーズンを通して2軍で研さんを積む時間を与えられ、監督退任時は立ち会えなかった。当時の清宮は「このままじゃ終われない。まだ(恩を)返せるチャンスはあると思っています」と話していた。

来春WBCへとつながっていく侍栗山監督の初陣でもある。「ケガだけはないように。後は、ナメてかかったらやられると思うので、しっかり自分のプレーができるようになと思います」。成長した姿を見せるのが、清宮の恩返しのスタートとなる。【木下大輔】

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