オリックス山本由伸投手(23)はゲームセットの瞬間まで、両手をたたいてナインを鼓舞した。プロ通算50勝目を狙って先発。8回115球5安打無失点の好投で、勝利投手の権利を持って救援にマウンドを託した。

降板後は「ピンチの場面も粘り強く投げられたところはよかった」と話した。11奪三振に加え、投手ゴロを6度さばくフィールディングの良さを披露し、アウト24個のうち17個を自身で奪った。

タオルで汗を拭い、戦況を見つめると、9回1死から守護神の平野佳が楽天岡島に、まさかの同点ソロを被弾。延長戦に突入した10回には、3番手のワゲスパックが3連続四死球など制球に苦しみ、勝ち越しを許した。

この敗戦で4位に転落。中嶋監督は打線が1得点に終わり「負けたらこっち(首脳陣)の責任です。そこは選手のせいではない。切り替えてやります」と懸命に前を向いた。

山本はリーグトップの防御率を1・70と良化し、146奪三振もトップを独走している。残り37試合。逆転連覇に向けての正念場-。エースの投げる日に、着実に白星を重ねたい。【真柴健】

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