巨人のエース菅野智之(33)がプライドを持って「村神様」と対峙(たいじ)した。プロ野球記録に並ぶ15打席連続出塁が懸かったヤクルト村上の第1打席は、1回2死一塁で迎えた。

初回から立て続けに150キロを計測し、キレを見せていた菅野の投球は、村上を前にさらに厳しさを増した。初球から攻める。内角高めへ152キロ直球を投じ、捕邪飛に打ち取った。注目が集まった連続打席出塁と、あと「2」と迫っていた連続打数安打記録を、わずか1球で断ち切った。

試合前時点で今季の対戦成績は7打数1安打と抑えてきた。18年の初対戦から5年間の38打席で1本塁打も許してこなかった。

第2打席の四球を挟み、第3打席は6回1死。内角を攻め続けたカウント2-1からの4球目、149キロ直球を外角高めに投じ、左飛に抑えた。

好投の中、菅野自身も悔やんだのが3回の投球だった。先頭のヤクルト先発小沢に右前打を許し、2死二塁の場面で山田に先制21号2ランを被弾。「前回に引き続き良い所もあったが、投手にヒットを打たれたところと、山田に対して3-2というカウントにしてしまったことに悔いが残ります」と振り返った。

7回5安打8奪三振2失点とエースとしての仕事を果たしたが、8勝目はお預けになった。

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