春秋連覇でリーグ最多の通算45度目Vを狙う九共大が、16-4の7回コールドで九工大を下して、開幕連勝を決めた。首から顔のかゆみが原因で開幕投手を回避した「大瀬良2世」の最速148キロ1年生右腕、稲川竜汰投手(折尾愛真)が、5回3安打4失点、8三振を奪う粘投。連続コールド勝ちに貢献した。雨の影響で第1日が中止となった福工大、福教大も白星で初戦を飾った。

「大瀬良2世」の稲川が、開幕連勝に導いた。夏場に鍛えたという伸びのある直球を軸に、カーブ、スプリットを交えて5回3安打4失点。春季リーグから続く公式戦連続無失点記録は38イニングで途絶えたが「いつか取られると思っていた。自分が甘いと思いました」と教訓にした。

全日本大学選手権後、直球の伸びを増すために、筋トレや20キロの重りを腰に巻いて40メートルを10本ダッシュするなどして、下半身を強化。球の強さが増した。

九共大では1年春から投げて4勝。防御率0・62で防御率1位のタイトルを獲得した。1年の春から活躍したOBの広島大瀬良大地投手(31)の再来と期待されるゆえんだ。

開幕直前、首から顔にかけてかゆみが出て、「集中できなかった」と開幕投手を回避。それでも2戦目で、最低限の役目は果たした。【菊川光一】

◆稲川竜汰(いながわ・りゅうた)2004年(平16)2月25日、山口県周南市生まれ。灘小5で軟式野球を始める。中2で捕手から投手転向。折尾愛真では1年春から登板、秋からエース。3年夏は5回戦敗退。遠投100メートル。182センチ、90キロ。右投げ右打ち。