ヤクルト村上宗隆内野手(22)が、ついに日本選手最多、王貞治氏が持つシーズン55号に並んだ。

4-9の9回2死1、2塁、巨人大勢から左翼席へたたき込んだ

4回先頭で54号ソロを放ち、85年バース(阪神)に並ぶ歴代5位タイとしていた。シーズン55本塁打は、64年王(巨人)01年ローズ(近鉄)02年カブレラ(西武)に並ぶ歴代2位タイ。歴代1位である13年バレンティン(ヤクルト)の60本まで、あと5本に迫った。

また1試合2本以上のマルチ本塁打は今季12度目となり、11度で並んでいた85年バース(阪神)85年落合(ロッテ)13年バレンティン(ヤクルト)を上回る日本記録となった。

この1発でシーズン132打点に到達し、「打撃の神様」らを超えた。

これまで歴代18位タイ129打点は、郷里熊本の大先輩で「打撃の神様」と呼ばれた49年川上哲治(巨人=134試合)、「月に向かって打て」で知られる70年大杉勝男(東映=130試合)、「赤鬼」こと80年マニエル(近鉄=118試合)、「ラミちゃん」こと10年ラミレス(巨人=144試合)の4人が記録。同17位130打点は、「怪人」こと84年ブーマー(阪急=128試合)が記録している。同14位タイ131打点は01年ローズ(近鉄=140試合)と並ぶ13、18年バレンティン(ヤクルト=13年130試合、18年142試合)が記録。ヤクルトの球団記録でもある。

 

▼村上が今季54、55号を放った。シーズン55本は13年バレンティン(ヤクルト)の60本に次ぎ、64年王(巨人)01年ローズ(近鉄)02年カブレラ(西武)に並び歴代2位。日本人選手では王に並ぶ最多記録で、左打ちでも王、ローズに並び最多本数となった。チーム128試合目の55号はバレンティンの122試合目に次いで2番目のスピード。1試合2本以上のマルチ本塁打は今季12度目となり、85年バース(阪神)85年落合(ロッテ)13年バレンティンの11度を抜いてシーズン最多記録となった。

▼64年王は高卒6年目の24歳で、55号はチーム最終戦(140試合目)の9月23日大洋戦の5回に佐々木から放った。2人のペースを比較すると、王が18号を打ったチーム35試合時の村上はまだ9本。村上は6月にペースを上げ、38号で王96試合、村上95試合と初めて逆転。55号は王より12試合早く打った。2人の違いは本塁打の方向。同じ左打ちだが、王は右翼へ引っ張った1発が全体の約9割を占める49本に対し、村上は半分以下の24本。村上は左翼へ18本、中堅へ13本と広角に打った。また、村上は走者がたまった場面でよく打ち、3ランが10本、満塁も4本。ソロと2ランで50本の王は1発による打点が88点だったが、村上は106点。本塁打だけで100打点以上挙げたのは村上が初めてだ。

▽ヤクルト高津監督 2本とも素晴らしい当たりでしたね。ホームランですから甘かったんでしょうけど、失投を捉えたライトへの当たりと、レフトに打ってもあれだけ飛距離を出せる。素晴らしいの一言だと思います。(王氏に並び)ぜひ勝ってお祝いしてあげたいなと思いましたけど、ここまで追い上げて、彼のバットでここまで引っ張ってきてくれたので、残りの試合も期待します。勝ちにつながる1本を、また打ってくれると思います。

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