本格的な秋が始まる9月、今季最後の神宮で巨人が4本の“花火”を届けた。

エース菅野がヤクルト塩見に初球先頭打者本塁打を浴びたが、反撃の口火を切ったのは若大将の1発だった。岡本和真内野手(26)が1点を追う2回1死、先発石川のスライダーをバットの先ですくい上げた。左中間席に飛び込む26号ソロで同点に追い付き「まさか入るとは思いませんでした」と自身も驚きの一打だった。

■今季初の1試合2本塁打 さらに勢いは止まらない。同点の4回1死からバックスクリーン右に運ぶ2打席連発の27号勝ち越しソロ。「浮いてきたボールをしっかりと捉えることが出来ました」と今季初の1試合複数本塁打を決めた。

■中田も21号3ランで続く

4番中田も続いた。丸が適時二塁打を放った直後、2点リードの4回1死二、三塁、代わったばかりの大西のスライダーを捉え、確信の左翼席への1発を見舞った。岡本和の2打席連発、ウォーカーの1発に続き、5回まででチーム4本目の“花火”を打ち上げた。

■エースが粘って伏兵躍動

先発の菅野も塩見に2本、村上に54号ソロと3被弾も7回4失点と強力打線相手に粘り、8勝目をマークした。伏兵も躍動。8回1死から中前打を放った一塁走者の坂本に代わった代走湯浅が、初球で二盗、2球目で三盗を決めてお膳立て。1死三塁から丸が前進守備の一、二塁間を抜く適時打でダメ押しに成功。8回、9回はリリーフで無失点リレーでつなぎ、首位ヤクルトから白星をもぎ取った。

■抜群の相性を誇った神宮もラスト

今季、打線は神宮と抜群の相性を誇った。試合前時点の12試合で8勝4敗、1試合換算で約7得点となる83得点、25本塁打で打率は2割8分9厘と打ちまくった。今季最終戦でも同様。両軍合わせて8本塁打が飛び交った“花火大会”を制し、CS出場に向けて1歩前進した。