巨人岡本和真内野手(26)が、今季初の1試合2本塁打で優勝完全消滅の危機を救った。1点を追う2回1死、ヤクルト石川のスライダーをバットの先ですくい上げた。左中間席に飛び込む26号ソロで同点に追い付き「まさか入るとは思いませんでした」と驚きの一打。さらに同点の4回1死にはバックスクリーン右に運ぶ2打席連発の27号勝ち越しソロを決めた。

8月中旬、不振から不動の4番を外れた。4番を継いだ中田は「4番は和真の席」と繰り返してきたが「そう言っていただけるのはうれしいですけど、それが今の僕の実力。自分の役割を果たしたい」と4番以外の役割を強調した。

9回には相手の4番村上に目の前で55号の偉業を見せつけられた。昨季、本塁打王を分け合い、刺激を受けてきた存在だが「聞くまでもないでしょ。前からすごいなと思って見ていましたし、誰が見てもすごいでしょ」苦笑いで脱帽した。

両軍合わせて8本塁打が飛び交った“神宮花火大会”を制した。3位の阪神には1ゲーム差。主砲岡本和を中心とした打線の復調から、逆転でのCS出場へ勝負をかける。【小早川宗一郎】

○…菅野が大胆投球で8勝目を挙げた。首位ヤクルト打線を相手に7回6安打4失点。3被弾はいずれもソロで「長打を怖がって窮屈になる投球はしたくなかった」と納得顔で振り返った。4回に村上に初被弾も「インコースは突いていかないといけないところ。いい勝負が今日も逃げずに胸と胸を突き合わせて出来ているので自分としては納得してます」と話した。

▽巨人原辰徳監督(ヤクルト村上に55号を許し)「ねえ。何て言ったらいいか。王さんの記録? ですね。俺はやっぱり評論家じゃないからね。ぐっと唇をかんでいたというところでいいんじゃないでしょうか」

▽巨人中田(侍ジャパン栗山監督が視察する中、5回に21号3ラン)「『もっともっと活躍して恩返しをしていこうな』という言葉を今日もかけていただきましたし、僕にとっては、ずっと信頼している方なので、栗山さんの前で打てたのは個人的にはうれしいです」

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