日本ハムはロッテ相手に2度のリードを守れず、9試合を残して、2013年以来、9年ぶりの最下位が確定した。守ってはミス、攻撃でもベンチが思い描いた作戦を遂行できず、8回の満塁機では見逃し三振。最後は、4人目の石川直也投手(26)が炎上して逃げ切りに失敗した。新庄剛志監督(50)いわく「成長の1年」を象徴するようなプレーが重なり、来季への課題が浮き彫りになった。

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試合後、球団広報を通じて発表されたBIGBOSSのコメントには、悔しさがにじんでいた。

新庄監督 何度も言うが、チャンスでバットを振らない限り結果は出ない。また、どんな作戦でも、しっかり決めて、確実に1点を取れるチームにしていく。

守乱に抑え不在など、今季のチームを象徴するような負け方だった。守ってはミス、塁に出たらけん制死、攻撃でもベンチが思い描いた作戦を遂行できず、満塁機では見逃し三振。最後は4人目の高卒8年目右腕、石川直が3ランを含む4長短打と炎上した。2度のリードを守れず、13年以来の最下位が確定。今季3番目に多い3万1950人の視線を、9回までグラウンドにクギ付けにしたが、勝ちきれなかった。

この日の試合前、新庄監督は「今年は全員の力と性格を把握する年。まだ見えていないけど、面白いな、伸びそうだなっていう選手は見えている」と話した。選手の判断基準で、最も重視するポイントは「オレがアドバイスをして、その次の日から取り組んでいるか、取り組んでいないか」と明確だ。「『こうやってくれ』ということを選手が出来たら(作戦面で)計算がしやすくなる」と、選手に求めるレベルは高い。

稲葉ゼネラルマネジャーは「ボスは新しい発見だったり、いろんなことに取り組もうとしている。1年をかけて、それをしっかり、やり遂げた」と、新人監督の戦いぶりを評価し「課題は走攻守、含めて全て。最下位という結果になりましたけど、選手全員が1軍に上がって経験もしたし、ここからこの経験を、どう反省して来年に生かしていくかということが、とても重要」。23年3月に開場予定の新球場。新天地で主役になるための競争は、既に始まっている。【中島宙恵】

▽日本ハム・ポンセ(6回を投げ来日ワースト5四球で勝ち負け付かず) 今日はちょっと自分で投げるのを焦ってしまった。

【ニッカン式スコア】18日の日本ハム-ロッテ戦詳細スコア