阪神大山悠輔内野手(27)が休日返上で打ち込んだ。

甲子園の室内練習場で新井打撃コーチとマンツーマンの練習を実施。同コーチが投げるボールを約1時間近くはじき返した。この日はレギュラー陣の練習参加については本人の意思に委ねられていたが、一心不乱にスイング。残り4試合に向けて「一戦一戦、勝てるように頑張るだけです」と目をぎらつかせた。

持ち前の勝負強さが影を潜めている。9月は主に4番を担うが、打率2割3分3厘、0本塁打と苦しむ。8月は打率3割4分0厘、2本塁打と奮闘しただけにそのコントラストが目立つ。矢野監督も「タイミングが合っていいポイントで振るっていう回数は減っている。今練習で試しているのは分かる。やってくれるでしょう」と復調に期待を寄せる。

今季は4月下旬の左膝の負傷、8月のコロナ罹患(りかん)もあったが、ここまで120試合に出場。チーム事情によってポジションなども目まぐるしく変わるが、献身的なプレーを続けてきた。ラスト4戦で打点は20年に記録した自身最多85打点に並んでいる。背番号3が勝負どころで快音を響かせれば、奇跡の扉も開く。【桝井聡】