阪神2年目の高寺望夢内野手(19)が記念すべきプロ初安打を放った。

3点リードの4回1死一塁、2ストライクと追い込まれてから広島遠藤の高めに浮いた129キロを捉えた。「チャンスの場面でしたし、とにかく必死に食らいつきました。しっかりと自分のスイングができたと思います」。

打球は右翼右へ。一塁走者梅野が一気に生還し適時二塁打でプロ初打点もマークした。記念ボールはベンチへと返され、二塁ベース上では大粒の汗を流しながら笑顔でベンチの先輩たちに応えた。

「うれしいの一言です。ここまで結果は出ていませんでしたが、自分の積み重ねてきたことを信じて振り抜いた結果だと思うので、また次も打てるように頑張ります」

プロ13打席目での初ヒット。この日1軍に合流し、即「8番二塁」での起用に応え、追加点を演出した。阪神10代選手が安打を放ち打点を挙げるのは20年井上以来。左打者に限ると同年の小幡以来となった。

高寺は20年ドラフト7位で上田西から阪神に入団。佐藤輝、中野らとは同期となる。2年目の今季、ウエスタン・リーグでは打撃好調。9月は13試合に出場し45打数17安打、打率3割7分8厘とアピールを続けてきた。春季キャンプで1軍メンバーに抜てきされるなど、若手の有望株として期待されている。