DeNAが、雨空の中、“神宮花火大会”を開演し、首位ヤクルトに打ち勝った。1回、宮崎が3試合連発となる先制の14号3ランを放ち、3回には佐野が21号ソロ、宮崎が2打席連続の15号2ラン。4回には楠本が5号ソロ、5回にも森が2号ソロを打ち上げた。今季最多の5発でヤクルト村上のお株を奪って、奇跡の逆転優勝へラストチャンスとなる3連戦初戦を先勝。5ゲーム差とし、19年以来のクライマックスシリーズ進出を決めた。

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降りしきる雨を切り裂きながら、希望へとつながる放物線が右翼席に描かれた。1回2死一、二塁、DeNA宮崎が3試合連発の14号3ランをマーク。「シュートを自分のスイングで捉えることができました。先制点を挙げることができ、うれしいです」。試合開始前から雨が降る中、初回に大きな3点をスコアボードに刻み、試合の主導権を握った。

「ハマのプーさん」の先制弾が、“神宮花火大会”開演の合図だった。3点リードの3回1死からは、佐野が中堅バックスクリーンへの特大の21号ソロ。さらに1死二塁から、宮崎が2打席連続となる15号2ランを放ち、リードを6点に広げた。「後ろにつなぐ気持ちで打席に向かった結果がいい結果になり、良かったです」。今季初先発の大西を3発でKOした。

雨脚が強まる中でも、“花火”は終演しなかった。6点リードの4回には、楠本が「スライダーを完璧に捉えることができた」と2番手の原から右翼席へ5号ソロ。5回には「コンパクトに振り抜くことだけを考えて、打席に向かった」と話した森が右翼席へ2号ソロを放ち、3度中断する不安定な天候の中で、5回までに5発8得点で試合を決めた。

投手陣が、ヤクルト村上をノーアーチ&無安打に抑え込む中、「村神様」のお株を奪うかのように、昨年5月25日のオリックス戦以来、今季最多の5発を夜空に打ち上げた。奇跡の逆転優勝へラストチャンスとなるヤクルトとの3連戦初戦を先勝。5ゲーム差とし、19年以来のクライマックスシリーズ進出を決め、かすかに残る希望の光を少し大きくさせた。【久保賢吾】

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