ウソでしょ…。首位ソフトバンクが本拠地4連戦の初戦で、延長10回の末に痛恨の1敗を喫した。

1点リードの9回に、守護神モイネロが中村奨に同点ソロを献上。19日のオリックス戦から2試合連続のセーブ失敗で、逃げ切れなかった。優勝マジックは「7」のままで、2位オリックスとのゲーム差は再び「0」に戻った。

藤本監督は「ここまでずっと抑えてくれているけど、ちょっと不用意に入ったかなと。しょうがないといえばしょうがない」と責めなかったが、表情は暗かった。それもそのはず。大混戦のパ・リーグ終盤戦で、1勝、1敗、1分けが運命を左右する。

延長10回。6番手の松本が1死一、二塁のピンチを作り、7番手の嘉弥真にスイッチ。28試合連続無失点の左腕に託したが、高部に勝ち越しの2点適時三塁打を打たれた。続く角中の二飛で三走・高部がホームイン。3点差に広がり、万事休した。嘉弥真は今季52試合目にしてパ相手に初失点。指揮官は「ここまでほとんど抑えてくれているわけですから」と、言葉を紡いだ。

本拠地では残り3試合。福岡での優勝はできないが、鷹党に1日でも多く白星を届けたい。【只松憲】

○…ソフトバンク柳田の2戦連続アーチも勝利に結びつかなかった。1点差の7回1死一塁から東條の直球を強振。打球は中堅左のスタンドに飛び込む一時逆転の22号2ランとなった。「打ったのは真っすぐです。マックス集中でいきました。終盤に逆転の1本となって良かったです」。スイング後にはアーチを実感したのか、打席でクルリと1回転。右手を突き上げガッツポーズを決めたが、チームは延長戦の末、逆転負け。試合後は厳しい表情でベンチを引き揚げた。

▽ソフトバンク・デスパイネ(4回、12号ソロを放ち)「打ったのはシンカー。リードされてしまった展開で、何とか流れを変えようと打席に入った。いいスイングで完璧に捉えることができたよ」

▽ソフトバンク和田(5回2失点でNPB通算150勝はお預け)「ホームランを打たれてはいけない場面で打たれてしまった。先制点が試合に与える影響は十分理解していたので、あの場面はどんな形であっても無失点で終わりたかった。本当に申し訳ない」

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