日本ハム高卒2年目・細川凌平内野手(20)が、札幌ドーム最後の5連戦初戦で、同球場での初打点を挙げた。3点を追う7回2死一塁で、右翼線へ適時三塁打。4回の守備からはプロ入り初の中堅に就いた。50メートル5秒8の俊足は、新庄剛志監督(50)のお墨付き。近未来の主力候補が、移転が決まっている本拠地に爪痕を残した。

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残り5試合となった札幌ドームで、細川が待ち望んでいた快音を響かせた。3点を追う7回2死一塁。チーム全体で打ちあぐねていた西武松本の146キロ直球を捉えた。引っ張った打球は右翼線へと転がる適時三塁打。札幌ドームでは初打点。「去年もヒットを打てなくて、(本拠地として)最後の年に最後のチャンスをもらったところで結果を出せて良かった」と胸をなで下ろした。

自慢の快足を飛ばし、終盤に壁をこじ開けた。打球を飛ばすと、間髪入れずにトップスピードで駆けた。プロ入り2本目の三塁打。50メートル5秒8の脚力で三塁に到達すると、力強くこぶしを握った。「自分からスピードを取ってしまうと武器がなくなってしまう。まだまだファイターズの中でも速い先輩から吸収しながら、最大の武器にしていけたら」。新庄監督も認める走力を前面に押し出した。

4回の守備からは、プロ入り初めて中堅の守備に就いた。外野守備は4月17日ロッテ戦以来。智弁和歌山では高校2年秋まで守っていたなじみのポジションだ。「1軍では久しぶりだったので、両サイド(杉谷、今川)の先輩に助けてもらった」と感謝した。

高卒1年目から勝負と位置付けたが、結果を残せなかった悔しさがある。「去年はガムシャラにやっていただけ。今はいろんな役割を求められるプレースタイル。その時々で自分が何をするのがベストなのか1打席1打席考えながらやっている」。高卒2年目の経験値を、新たな舞台となる来季につなげる。【田中彩友美】

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