広島野間峻祥外野手(29)は今季有終の美を飾るべく、残り3戦で巻き返しを期す。今季は不振と新型コロナウイルス感染で2度、戦列を離れた。20日中日戦、21日阪神戦ではアクシデントがあったと、ベンチ入りメンバーから外れた。今季は残り3試合。0.5差の3位巨人を追い抜いて、逆転CSへたどり着く道も閉ざされていない。フル出場を前提に、ラストスパートで離脱分を取り返す。

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崖っぷちの広島。逆転CS進出へ、負けられない試合は続く。3位巨人の結果にも左右されるが、勝つしかない。逆に勝ちさえすれば、道が開く可能性もある。野手主将野間ももちろん可能性を捨てていない。「みんなで目の前の試合に勝つだけ。いつも通り目の前の試合を勝つためにどうすればいいかをやっていければおのずと、結果はついてくると思う」。あくまで先は見ずに一戦必勝を心に据える。

主に1番を務めた今季、安打を放ったのは54試合。ここまで94安打を放ったが、その半分の27試合が複数安打だった。野間が複数安打を放てば19勝8敗。リードオフマンとして、好結果をもたらしている。「あまり意識はしていないが、2打席目以降はゲームの流れや前の打者との対戦とかが絡んでくるので、その辺も考えながら打席でやっている」。最も打席数が回ってくる1番打者として、期待に応えている。

このままCSを逃せば、悔しさだけが残るシーズンになりかねない。4月上旬に不振で2軍降格。5月中旬に再昇格したが、8月には新型コロナウイルス感染で、12日間離脱した。9月20日中日戦、21日阪神戦にはアクシデントがあったようで、ベンチ外だった。1軍定着できず、苦しんだ。

だが残り3戦を勝利で飾りポストシーズンへ道が続けば、そんな思いも和らぐかもしれない。「チームの勝利に貢献できるように。みんなしんどいと思うが、残り3試合、なんとか踏ん張りたい」。2度離脱した悔しさを晴らすべく、3試合に思いを乗せる。

今季から野手主将に就任した野間。胸につける「C」マークは重い。諦めない姿勢は先頭で示す。反撃の旗印は野間が掲げる。【前山慎治】

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