阪神の来季監督として05年にリーグ優勝を飾った岡田彰布氏(64)が復帰で調整を進めていることが27日、分かった。レギュラーシーズン終了後にも発表される。岡田氏は04年からの就任5年間でリーグ優勝を含む4度のAクラス入り。その手腕だけでなく、独特の言語センスで虎党の支持を集めてきた。

代名詞といえるせりふが「そらそうよ」だ。記者ら周囲の問いかけに対し、「そらそうよ」と言い放つ。自信にあふれた同氏のブレない姿勢を表す一言といえる。

語り草になっているのが、リーグ優勝した05年9月7日中日戦(当時ナゴヤドーム)の9回だ。サヨナラのピンチで、自らマウンドに上がり、久保田智之投手に「打たれろ、むちゃくちゃしたれ。おまえの責任やない、オレが責任取る」と常識外れのゲキを飛ばした。久保田はピンチを切り抜け、延長戦の末に勝利をもぎ取った。06年8月31日の中日戦では、1点差の9回にすさまじい勢いでマウンドに向かい、藤川球児投手に「おまえで負けたらしゃあないんや。好きなように投げろ」と鼓舞し、勝ちきった。

冷徹な勝負眼に人情味を併せ持つ岡田氏がチームを立て直す。