今季国内フリーエージェント(FA)権を取得した、広島野間峻祥外野手(29)が6日、マツダスタジアム内で1回目の残留交渉を行った。

シーズン終了直後に「これから考えていきたい」と話したように、今後協議を重ねていく。野間は今季から野手主将に就任。主に1番打者として打線をけん引した。29度のマルチ安打など、バットコントロールも健在。守備も計算できる野間は当然来季の構想に欠かせない。

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国内FA権を取得した野間の残留交渉第1回は約90分間だった。「今日は別に具体的な話ではない。チームのこととか、そういう話だった。また球団と何日か話そうとなっているので、そこでいい話ができればなと思う」。まだざっくばらんとした話し合いだったことを強調する。交渉にあたった鈴木球団本部長も「(話した中身は)雑談と思い出話。まだ1ラウンド。お互いジャブ(を打っただけ)」と話すにとどめた。

■今季7盗塁がチームトップ

今後は交渉と並行して、秋季練習にも参加する予定。「チーム的にもやはり走れる選手が少なかった。足のケガはダメなので、そこをしないようにトレーナーさんと話しながらやっていければなと思う」。自身も盗塁数は「7」止まり。この7盗塁がチームトップと、厳しい数字だった。広島としてのシーズン26盗塁は球団史上最少。2リーグ分立後のプロ野球においても04年巨人の25盗塁に次いでワースト2位の数字に終わった。

■盗塁増のために「このオフは大事」

来季の命題の1つに盗塁増が掲げられることは明らかだ。

「万全の状態だったら、(盗塁の)サインを出せたかもしれない。もう少しチームに動きを出せたかもしれない。1年間(試合に)出て、すべてが万全という人はなかなか少ないが、そこにより近づけるようにするために、このオフは大事だと思う」

18年にはチームで2番目に多い17盗塁を成功。技術は兼ね備えている。体の状態さえ整えば、盗塁数向上は決して無理難題ではない。来季の野間を、そして来季のチームを占う上で、大切なオフが始まった。【前山慎治】

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