東北福祉大(仙台6大学野球)から3年連続で複数選手指名だ! プロ野球の新人選手選択会議(ドラフト会議)が20日、都内で行われ、184センチの長距離砲、甲斐生海外野手(4年、九州国際大付)がソフトバンク3位指名を受けた。走攻守3拍子そろった杉沢龍外野手(4年、東北)はオリックス4位指名。入山海斗投手(日高高中津分校)がオリックスから育成3位に指名された。20年以来、同大学から2選手以上がプロ入りを決めた。

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晴れやかな表情で杉沢は喜びを口にした。「不安になりながら見ていたので、すごくホッとしている」。オリックスからの4位指名。昨年のドラフト1位指名のオリックス椋木蓮投手、育成3位の同大里昂生内野手に続く、2年連続での同大学からの指名となった。「先輩もいるので、少しは場に早くなじめるのかなと思います。後で報告したいです」と笑顔で話した。

走攻守3拍子そろったみちのく屈指の好打者だ。3年春、4年春には2度の打撃タイトル3冠王に輝き、今夏は大学日本代表に選出された。「長い間、活躍できる選手になりたい。数字的にはトリプルスリーを目指していきたい」と大きな目標を掲げた。

「10・20」。ドラフト本番の日を意識し続けた。昨年12月からスマホのアプリでカウントダウンを始めた。画面に目をやるたびに刻一刻と運命の日が迫ってくる。結果が出ない時もカウントダウンが自分を奮い立たせてくれた。カウントが「0」となり、杉沢はプロへの扉を切り開いた。

◆最速154キロ右腕、入山はオリックス育成3位指名を受け、安堵(あんど)の笑みを浮かべた。「小さい頃(オリックスの)ファンクラブにも入っていた球団だったので指名されてうれしい」と声を弾ませた。大学4年間でリーグ通算登板数はわずか1試合も、持ち味の真っすぐが武器で三振が奪える投手だ。育成からのスタートだが「最終回を任してもらえるような投手になりたい」と決意をにじませた。