日本ハムからトレードで阪神に移籍した渡辺諒内野手（27）、高浜祐仁内野手（26）の入団会見が23日、兵庫・西宮市内の球団事務所で行われた。背番号は渡辺が「25」、高浜が「43」に決定。ともにタイガースカラーの黄色のネクタイを締め、会見に臨んだ。

渡辺は「キャンプ1日目から（アピールして）、開幕戦、しっかりとレギュラーとして。それが一番の恩返しだと思うので、レギュラーとしてリーグ優勝、日本一と貢献できるように頑張りたい」と宣言。高浜は「キャリアハイの成績を残せるように、チームが優勝できるように頑張っていきたい」と力強く語った。

お互いのキャラクターについて、渡辺は「（高浜は）先輩問わず誰からも好かれる真面目ちゃん」と表現。高浜は「ちょっと慣れてくると先輩とかにオラオラしたりとかする感じです。あとは人見知り」と渡辺を紹介し、笑わせた。

本拠地甲子園、阪神ファンのイメージについては「高校2年の時にベスト4まで行きましたし、ここの活躍があったから今の自分がある。ファンのみなさまは交流戦でやらせてもらった時に、守っていてプレッシャー、圧を感じましたし、それをホームで味わえるというのはすごい力になる」と渡辺。高浜は「高校野球で何度かプレーしましたけど、そういった球場をホームにして戦えるというのはすごくうれしい」。渡辺は東海大甲府（山梨）、高浜は横浜（神奈川）で甲子園出場経験があり、かつての甲子園戦士が時を経て、聖地に帰ってくる。

ともに右打ちで打撃が売り。今季、左腕に苦しんできた虎に頼もしい戦力が加わった。岡田新監督は渡辺を貴重な右打ちの二塁手として期待しており、高浜については外野挑戦も示唆してしている。

◆渡辺諒（わたなべ・りょう）1995年（平7）4月30日生まれ、茨城県出身。東海大甲府2年夏に甲子園4強。高校39発。13年ドラフトで日本ハム栗山監督が松井裕（桐光学園）柿田（日本生命）岩貞（横浜商大）と抽選3連敗後に1位指名で入団。19年6月8日阪神戦（甲子園）で馬場から満塁弾。19年は二塁手として132試合に出場し打率2割6分2厘とレギュラーに定着。直球に強く、日刊スポーツが20年開幕前に「直球破壊王子」と命名した異名が浸透した。今季は右人もも裏を痛め4月下旬から約2カ月の戦線離脱。178センチ、86キロ。右投げ右打ち。今季推定年俸5000万円。

◆高浜祐仁（たかはま・ゆうと）1996年（平8）8月8日生まれ、佐賀県出身。横浜では伊藤将（現阪神）浅間（現日本ハム）渡辺佳（現楽天）らと同学年。2年夏、3年春の甲子園出場。高校通算32本塁打。14年ドラフト7位で日本ハム入団。21年7月6日西武戦で、39試合連続無失点だった平良（西武）からサヨナラ二塁打。21年には主に一塁手として107試合に出場し96安打、8本塁打、打率2割6分2厘とブレーク。今季は1軍7試合の出場にとどまった。兄卓也は07年高校生ドラフト1巡目で阪神に指名され、ロッテを経て昨季引退した。185センチ、90キロ。右投げ右打ち。今季推定年俸2200万円。既婚。