ソフトバンク柳田悠岐外野手(34)が、13年目の来季に向けてプロ入り後初めて、バットの型を変更する。29日までに愛知県内にある、サポートを受ける用具メーカー「アンダーアーマー」のバット工場を訪れ、新バットについて職人らと意見交換を行った。

シーズン前に自己最多を更新する40本塁打を目標に掲げたが24本止まり。打率も100試合以上に出場した年では13年以来、9年ぶりに3割を下回った。悔しさを胸に、オフ早々にバット工場へ。希少なイエローバーチを使用する吉田正には、昨年は先を越され悔しがったが、今年は一足先に好みの素材をゲットした。

阪神や広島でプレーした、アンダーアーマーの担当者、喜田剛さん(43)は「型を変えるというのは勇気がいること。並々ならぬ覚悟を感じました」と、これまでバットにあまりこだわりのなかった柳田の姿に変化を感じたという。

1月の自主トレまでに2種類のバットを用意する。1本目は入団以来12年間、変更なしで使い続けてきたモデルを初めて修正。グリップの左手に当たる部分を約1ミリ細くする。操作性を上げるとともに、相対的にヘッド部分の重量が重くなり、うまく使いこなせれば本塁打増に期待ができる。

もう1本は今季終盤から使い始めたもので、従来の柳田型バットのグリップ部分だけ、チームの先輩だった松田が使用するタイ・カッブ型に変更したものだ。使用した9月以降は8本塁打。CSファーストステージでも2戦2発と好感触だった。

自主トレや春季キャンプで使用感を試しながら、最終的に使用するモデルを決めていくが、体調や相手投手によって2種類を使い分けていく考えもある。本塁打量産へ、覚悟の相棒変更で23年シーズンに挑む。【山本大地】

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