力押しの奪三振ショーで猛アピールした。今永昇太投手(29)が9日、栗山ジャパンで初の海外勢との対戦となる「侍ジャパンシリーズ2022」のオーストラリア戦(札幌ドーム)に先発した。1回に連打と右翼・佐藤輝の悪送球で先制を許すも、毎回の10奪三振で4回3安打1失点(自責点0)。侍ジャパン通算で7試合に登板し、26イニングで48奪三振。防御率0・35の“海外キラー”が抜群の存在感を示した。

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◆侍ジャパンの先発投手 WBC本戦は先発が最低4人は必要となる。決勝まで進めば計7試合を戦うが、1次ラウンド4連戦の後、2次ラウンド(準々決勝)までは中3日の時間がある。1次ラウンドに先発する4人で、決勝まで行ってもおつりが来る計算だ。

パドレス・ダルビッシュは参加が決まれば、先発が確実視される。当然ながら、エンゼルス大谷翔平も参加すれば先発の有力候補となるが、本人はリリーフ起用にも前向きな姿勢を見せており、最適な役割を詰めることになる。今回メンバー入りしていないが、オリックス山本由伸、阪神青柳晃洋は日本球界の有力候補と言える。

そして、この日好投した今永昇太が大きく浮上。ここまで挙げた中で、唯一の左腕というのは貴重だ。19年プレミア12でも先発ローテで優勝に貢献。20年オフの左肩手術の影響で21年東京五輪出場はかなわなかったが、国際試合での経験値は高い。

もちろん、10日に先発する佐々木朗希も候補の1人。代表デビュー戦となる国際試合の投球次第で、先発に割って入る可能性は十分。また、準々決勝以降は1次ラウンドで先発する4人以外からも、状態のいい投手を優先的に先発させることは考えられる。【侍ジャパン担当・古川真弥】