環太平洋大(中国・四国3連盟)が3人の継投で無安打無失点を達成した。2-0で国際武道大(関東5連盟第2代表)に勝利。先発した最速148キロ左腕、徳山一翔投手(2年=鳴門渦潮)が7回を無安打9奪三振と衝撃の全国デビューを飾った。高校の部では、大会連覇を狙う大阪桐蔭(近畿)は、エース前田悠伍投手(2年)が8回1失点と粘投し8強入り。英明(四国・香川)は、山梨学院(関東)に10-7で逆転勝ちを収めた。

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環太平洋大の徳山が、圧倒的な投球を見せた。伸びのある直球を軸に、1回1死から4者連続で空振り三振を奪った。7回までノーヒットノーランを継続したが、野村昭彦監督(54)の「いくか?」という問いかけに「代打をお願いします」とあっさり降板。大学では最長イニングを投げ「本来以上の投球ができた。自分が欲を出して、四球を出してリズムを崩して負けるのは嫌だった。勝ちにこだわりました」と明かした。

今年から現場復帰した野村監督が「最初のキャッチボールを見て、球筋に一目ぼれした」と目に留まった才能の持ち主。今大会前には、野村監督の兄で元広島監督の野村謙二郎氏(56)から「もう少し(軸足に)ためてもいい」とアドバイスをもらい、フォームが安定した。背番号3で一塁を守っていた高3の夏から2年を経て、マウンドが似合う投手に成長した。

▽環太平洋大・蛭子凌太郎投手(2番手で1イニングを無失点)「マウンドに上がったら(無安打は)考えず、ヒットを打たれても、チームが勝てればいいと思った」

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