右アキレス腱の断裂でシーズンを棒に振ったソフトバンク上林誠知外野手(27)が、来春の宮崎キャンプA組入りを照準にリハビリに励んでいる。5月20日の縫合手術から競技復帰まで6カ月と診断された重傷だったが、ちょうど半年が経過した20日、上林はキッパリした口調で言った。「来年の2月の春のキャンプはA組でスタートしたい。それまでしっかりトレーニングしたい」。患部の痛みは残っているものの、打撃、走塁メニューなど問題なくこなせている。「すべてのメニューはできる。状態が落ちることない」。10年目のシーズンへ気持ちを高ぶらせた。

選手生命を左右しかねない大けがもポジティブに捉えた。術後のリハビリもさることながら、復帰後を見据え股関節周りや足首の柔軟性など自らの弱点強化にも取り組んだ。「シーズンを通して試合に出ているとなかなかできない部分の強化もしっかりできたと思う」。今季は開幕スタメン出場を果たし、33試合に出場。打率3割1厘の数字を残しながら5月18日の西武戦(沖縄セルラー那覇)の試合前練習でアキレス腱を負傷。復調の手応えをつかみつつあったシーズンだけに、復帰後のプランはさらに上昇志向で挑むつもりだ。

「(復帰後は)いい意味でみんなが想像する選手像を覆したい。今まで以上に走れる選手になりたいし、なれると思う」。過去にアキレス腱断裂から復帰した門田(ダイエーほか)、前田(広島)以上の「機動性」を追い求める覚悟だ。し烈な外野手争いへ向け、オフ返上で「モンスター復活」を誓った。【佐竹英治】

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