ソフトバンク野村勇内野手(25)が24日、ペイペイドームで契約更改交渉に臨み、1300万円増の年俸2500万円でサインした。倍以上の大幅アップを勝ち取り「しっかり評価していただけました」。来季は「30本30盗塁」を目標に、今季の10本10盗塁からの3倍増を目指す。

ルーキーイヤーの10発は、1リーグ時代の39年に鶴岡一人が10本塁打して以来、83年ぶりの球団新人最多タイ記録だった。さらに新人が2年連続2桁本塁打を達成すれば、球団史上初になる。野村勇の向上心は高く「もっと研究されてくる。その中で打つために、30本は打つつもりで練習していきます」。今オフは巨人に移籍した松田の“熱男塾”で打棒を磨く予定だ。

韋駄天(いだてん)ならではの要望も球団に依頼した。「盗塁をしてユニホームが破けたら、つぎはぎだらけになる。僕は1回スライディングしたらすぐに破けるんですよ。これはユニホームを増やしてほしいなと思って」。春季キャンプでは本多コーチが「周東より速い」と発言したほどの俊足を持つ。記録に表れない好走塁も多かった。「ランドリーで布を当てて縫ってくれるんですけど、かっこ良くはないですね…」。珍要望に三笠GMは「意見の1つとして検討していきたい」と応えた。

新調されたユニホームで打ちまくり、走りまくればもっとかっこいい。愛称「イサミちゃん」も鷹党に浸透してきた。勝負の2年目に向け、十分すぎる契約更改を終えた。【只松憲】(金額は推定)

◆同一年に30本塁打以上&30盗塁以上 過去に12人が計18度達成している。プロ年数での最短は、2年目の中西太(西鉄)が53年に記録。ソフトバンクでは2人いて、01年井口(当時はダイエー)と15年の柳田。なお個人最多は山田(ヤクルト)の4度。複数回はほかに、簑田(阪急)と秋山(西武)が各2回達成した。

【契約更改 最新情報】はこちら>>